毎日少しずつ!硬い股関節のストレッチ|NOAバレエスクール

2021.10.14

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-はじめに

バレエをやっていて、「私って体が硬いかも、、、」と感じたことはありますか?
その原因のひとつとして、股関節が硬くて正しい体の使い方ができていないという可能性があります。しなやかに美しい動きをこなすバレリーナにとって筋力と共に欠かせないのが柔軟性です。
そこで、今回は柔軟の中でも「股関節の柔軟」に注目してお話ししていきます。


■ バレエと股関節の関係とは

まず初めに、なぜバレエをするにあたって股関節の柔らかさが必要なのでしょう。
一つはバレエ特有の足を上げる動作やステップ、ジャンプなどの開脚を伴う動作を丁寧に正確に行うためです。バレエの中では基本中の基本であるプリエやパッセにも、股関節の柔軟が関係してきます。
他にも、股関節が柔らかいと怪我をしにくくなったり、老廃物のつまりが改善されて血行やリンパの流れが良くなり、痩せやすい体質づくりにも繋がるのです。


■ 股関節が硬いとは?どんな状態?

ここまでで、バレエにおける股関節の柔軟性の重要さはなんとなくお分かりいただけたかと思います。では、実際に股関節が硬い状態とはどのような状態のことを言うのでしょうか。


(1) 股関節が硬い状態とは

踊っている時に、アラベスクやジャンプなどの足を上げる動作、足を開く動作がしづらい。または痛みを感じる。自分が思っているよりも足の付け根から先の可動域が狭い。そのような状態を「股関節が硬い」状態といいます。


(2) 股関節が硬い原因

人によっては生まれつきある程度体が柔らかい場合もありますが、大体の人が年齢を重ねて大人になるにつれて硬くなっていってしまいます。
その原因は、筋肉の硬直です。日常からデスクワークなどで同じ体制でいることが多いと、特に筋肉は固まってしまいやすいのです。股関節の周りにはいくつかの筋肉があり、そのうちの一つでも凝り固まってしまっていると柔軟性の低下に関係してきます。
他にも、歩くことが少なくなったり運動量が減ると自然と股関節の可動域も狭くなってしまいます。


(3) 股関節が硬いとバレエに影響は出る?

では、その硬さはどれくらいバレエに影響が出るのでしょうか?
まず一つとして、開脚を伴う動作がしにくくなります。その状態で無理に足を開いたり上げたりしようとすると、骨盤の位置がずれてしまったり、膝が伸び切らなかったり、足の付け根を痛めたりします。
また、基礎的な動きであるパッセやプリエ。これも股関節が硬いと膝が外に開かずお尻が後ろに突き出た形になるため、重心が真っ直ぐ下に下がりません。
このように、基本の動きにすらも影響が出てしまうため、柔軟性を高める為のストレッチは欠かせません!


■ 股関節の可動域を広げるストレッチ

ここからは、狭くなった可動域を広げるためのストレッチをいくつかご紹介します。


・股関節を揺らしてほぐす
まず座った状態で左足を前に伸ばします。右足を曲げて足首を左ももの上に乗せます。右足の膝を軽く手で支えながらゆらゆらと上下に揺らします。これを30秒間、左右交互に2セット行いましょう。
この時、勢いや反動で無理に大きく動かすと筋肉がほぐれず、筋を痛めることもあるため注意しましょう!


・股関節を回してほぐす
仰向けになって左足は真っ直ぐ伸ばし、両手で右ひざを抱えます。そのまま膝を内回し、外回しにそれぞれ10回ずつ回します。
これも左右2セット行いましょう。


・ハムストリングス(ももの裏にある筋肉)を伸ばす①
膝立ちをして右足だけ前に立てた状態を作ります。この時、両膝は直角を保ちましょう。そのままゆっくりと重心を前に倒し、右膝を深く曲げていきます。ハムストリングスが伸びているのをしっかりと感じる位置で10秒キープします。
この時、上半身が前のめりにならないように軸は真っ直ぐ保ちましょう。


・ハムストリングス(ももの裏にある筋肉)を伸ばす②
右足を、つま先が外に向いた状態で前に置き、左足は後ろに真っ直ぐ伸ばします。そのまま上半身を前に倒し、両手を床に着きます。
この時、余裕がある人は肘を着いてみましょう。
応用として、そのまま体を一定のリズムでゆっくり左右に揺らすとより効果的です!


・あぐらの形で股関節を伸ばす
足の裏と足の裏をくっつけて座ります。まずは両膝をパタパタと上下に30秒間動かします。次に、左右の膝をゆっくりと手で下に押して床に近づけます。
この時のポイントは、かかとをできるだけ自分の方に引き寄せることです。間隔が狭いほど効果は得られます!


■ 無理はNG!痛みが続くようなら病院へ

いくつかのストレッチをご紹介してきましたが、これらを全て実践する必要はありません!自分のできる範囲で組み合わせてメニューを作ってみましょう。柔軟は無理せず継続することが効果を得るためには一番大切です。
また、ストレッチをしていて痛みを感じたら要注意です。筋肉や関節を傷めるとレッスンにも支障が出てしまいますので、絶対に無理をしてはいけません!あまりにも痛みが強い場合はすぐに病院へ行きましょう。


-終わりに

今回は、バレエと股関節の柔軟性の関係についてお話ししてきました。
股関節が柔らかいと、バレエの正しい動きが身につきやすくなる、足の可動域が広がる、怪我をしにくくなる、下半身が太りにくくなるなど、バレエをするにおいて様々なメリットがあります。
柔軟は、正しいストレッチ方法を知ってコツコツと継続していくことで成果が出てきます。無理のない範囲でストレッチを行い、柔軟性の向上を目指しましょう!